2022年04月24日

とさのだしフェス

4/9-10の2日間、高知市北御座にあるとさのさとアグリコレットにて、第一節「とさのだしフェス」が開催されました。
※とさのだしフェスとは?
泉利昆布海産さんの泉谷社長が発起人となり「食文化を伝える」をキーワードに、高知県内のだし関連企業が集まり様々なだしものを通じて参加者に和食の根幹であるだしのうま味を五感で伝えるイベントです

とさのだしフェスのパンフレット

コロナの感染者は減らないものの、2日間とも天気に恵まれたくさんの来客がありました。

当社は昨年の宗田節まつりでも好評だった「宗田みたらしだんご」を販売。
予定の数量を完売し、次につながる手応えを感じました!
新谷商店の宗田みたらしだんご

同じく外ではウェルカムジョン万カンパニ―さんが「宗田節のからあげ」を販売。
本家みやむらストアーさんの四万十鶏の唐揚げに、砕いた宗田節おかきを入れたアレンジはカリカリサクサクで美味しかったです。
ウェルカムジョン万カンパニ―のだし唐揚げ

そして初日だけとはなりましたが大迫力で長蛇の列だったのが「宇佐の大鍋」のつみれ汁の無料ふるまい。
クレーンで積み下ろししていた特製の大鍋はタンクローリーの後部を切り取ってつくったそうです!
宇佐の大鍋のつみれ汁

アグリコレット内では、さらにたくさんの会社がだしに関する自社商品を展開。
建物内のだしもの

なかでも泉利昆布海産さんのだし体験は、(たまたま洗い物をしているときに居合わせたのですが)お客さんとマンツーマンで丁寧に説明されていてとても満足されているようでした。
泉利昆布海産のだし体験

その他にも土佐清水の市役所の方々が、宗田節の削り体験や製造工程のパネルの展示をしてくれました。
宗田節の削り体験

また次につながるような良いイベントとなったように思います。
宗田ぶっしー君もお疲れさまでした。

次回、第二節もお楽しみに!
宗田ぶっし―君
posted by 四代目 at 17:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 様々なイベント

2022年03月24日

宗田節の削り方

前回は「宗田節を削ることは難しい」ということをお伝えしましたが、今回は少しでも上手に削れるようになるための2つのポイントをお伝えしたいと思います。

使用した削り器は、穂岐山刃物株式会社の土佐太郎です。
小さめですが宗田節を削る分には十分で、土佐刃物の切れ味はもちろん削った節が入る受けがあるのが良いですね。

削り器「土佐太郎」

宗田節を削る前に1つめのポイント。宗田節をトースターで温めます。
250Wで3分ほど温めましたが、焦がさないように注意して調整してください。
こうすることで節が軟らかくなり、きれいに削れます。また殺菌効果もあります。

※節を削る工場でもある工程で、遠赤外線焼軟(えんせきがいせんしょうなん)と呼ばれます。その名の通り、遠赤外線で焼いて軟らかくする工程です。

削るときはゴム手袋をした方が安全で、しっかり持てるのでおすすめです。

宗田節の削り方

ここでもう1つのポイントで、宗田節の尾側から刃に当てるようにします。
魚の身にも向きがあり、逆の頭側から尾側に向けて削るとささくれて粉が多くなります。
押して削るか、引いて削るかは好みですので削りやすい方でOKです。

宗田節を削る方向

削った結果は前回のブログの通りでなかなか商品のようにきれいには削れませんが、自分で削って削りたてを食べるのは特別な味がすると思います。

カンナで削った宗田節

また当社は持っておりませんが、愛工業株式会社のオカカという商品を使えば、削るときの危険性と削れない余りが多く出るという2つのネックが解消できそうですので新たに削り器を購入して削りたいという方はご検討ください。

それでもやはり宗田節は小さくて削り難いので、削り節を購入することをおすすめします。

2022年02月24日

宗田節を削りたい方へ

お客様から「宗田節を削りたいから削る前の宗田節を分けてほしい」というお問い合わせをいただくことがあります。

その際にこちらからは使用目的と合わせて
1. 節(宗田節)を削ったことがあるか
2. 削るための道具を持っているか
の2つを聞くことにしています。

1つめの宗田節を削ったことがある人はまずいません。
かつお節を知っている人や削ったことがある人は多いので、宗田節はかつお節と比べてかなり小さく削ることが難しいということをお伝えします。

宗田節とかつお節(木型)の比較

2つめの節を削る道具として用意されているのはカンナが多いです。
1つめの注意と被りますが、カンナでは削るのが難しいことや粉が多くなること、また持ち手の部分が必要なので余りができることはお伝えします。

業務用の機械であればカンナの刃が何枚もついたような回転刃に、宗田節の広い面から押し付けて削るので最後には皮一枚しか残りませんが、
削り機の仕組み

カンナだとお腹部分から縦に持って削り、最終的に削れず残る部分が多くなります。
削り花も粉の部分が多くなります。
今回試しに削ってみたところ、(左から)粉14g・花13g・余り12gとほぼ同量程度となりました。
宗田節を削った結果

こういったことをお伝えしてそれでも欲しいという方は、削ること自体を重視している方(どうしても削ってみたい!削りたてが食べたい!という方や、食育など削る体験が必要という方)が多いようです。

逆に簡単に削れると思っていた方や削り節を安価に手に入れたいと考えていた方などは購入をあきらめたり、試してみてもリピートされる方はほとんどいません。

節は世界一堅いといわれる食材なうえに、宗田節はかなり小さいです。
削る前にじっくりと蒸したり遠赤外線を照射するなど入念な下準備をして、手入れをした専用の機械を使ってもきれいに削ることは難しいです。

それでも削ってみたい!という方は相談にのりますので、ぜひお問い合わせください。
次回は「宗田節の削り方」のブログもアップしたいと思います。

2022年01月24日

宗田節の未来

前回のブログで報告した通り、昨年末に土佐清水市でカツオまつりサミットが行われました。その主催者である二平先生の寄稿が1/11日付の高知新聞にて掲載されました。

宗田節を世界農業遺産に

宗田節の次世代後継者の一人として話し合いにも参加いたしましたが、「世界農業遺産」認定を目指すという壮大な目標が掲げられました。
農業?と思われる方もいるかもしれませんが、広義で漁業も含んでいます。
そして世界を目指すにはまず日本からということで、「日本農業遺産」認定が必要となります。このへんは昨年、3度目の正直で土佐清水が認定された日本ジオパークと世界ジオパークの関係性に似ています。
規模感も似ていて日本ジオパーク44地域中、世界ジオパークが9地域あり、日本農業遺産22地域中、世界農業遺産11地域となっています。

目標は遠大ですが土佐清水の節造りの歴史や伝統、それによって育まれてきた文化や技術は十分に認定に値するのではないかと思います。
また達成できなければ失敗という類のものではなく、目指す過程そのものが宗田節にとってより良い未来へと続く道となる気がします。となると目標は大きいほど良い?と楽観的になったりしますが、現実の宗田節を取り巻く環境は厳しく待ったなしの状況です。
まだ具体的なことは何も始まっていませんが、宗田節に関わる全ての人が宗田節の未来について考え意見を交わす機会にしたいです。

2021年12月24日

イベントたくさんの12月

創業100周年の年を締めくくる12月はイベントが盛り沢山でした。

まず、地元足摺で市民のソウルフード「亀おこし」を製造する山下みさき堂さんとコラボした新商品「宗田節亀おこし」の発売から始まり、
宗田節亀おこし紹介

「第2回全国カツオまつりサミットin土佐清水」にて、取締役の新谷瞳が「地域の宝、宗田節の新たな魅力発信」と題して登壇。
(写真はその後のパネル討論の様子)
第2回全国カツオまつりサミットin土佐清水

翌日の特別に宗田節祭りと同時開催した「第38回土佐清水市産業祭」ではテープカットを務めました。
第38回土佐清水市産業祭

宗田節を使った料理や商品が並ぶ店は多くが完売、天気に恵まれコロナが落ち着いていたこともありたくさんのお客様でにぎわいました。この日のために準備した「宗田みたらしだんご」も大好評でした。
宗田みたらしだんご

そして最後に嬉しいニュース、今年新発売した「宗田節燻製クリスプ(ゆず塩味・生姜醤油味)」が第36回高知県地場産業奨励賞をいただきました。
第36回高知県地場産業奨励賞受賞

今では当社の看板商品となっている「卵かけご飯専用宗田節」以来の受賞で、商品開発にアドバイスいただいた方々や、食材を提供していただいている方々にも良い報告ができました。
今後も予定している梅味など節業界を活気づけられるような商品に育てていきたいと思います。

というわけで年末らしく総集編のような内容となりました。
本日はクリスマスイブですが一足早く、みなさま良いお年を!
posted by 四代目 at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 土佐清水市のイベント

2021年11月24日

こうちSDGs推進企業に登録

宗田節とSDGsの続報です。
その後、高知県のSDGsアドバイザー制度も利用して、SDGsに関して専門家に学びました。夏場のコロナが猛威を振るっていた時期でしたがZOOMを活用して講義を受け、一つ一つの項目に対して自社の取り組みと関連付けていきました。
それぞれの項目は、差別やハラスメントの禁止など人権の問題から法令順守のように会社というより人として守らなければならないこと、環境への配慮や防災活動など高度なものまで様々です。

こうちSDGs登録企業

今回の第一回の登録制度では、写真の84社が登録されています。
それぞれの会社の宣言書(大きな目標)や、チェックリスト(項目ごとの目標)はこのページで確認することもできます!
気になる会社がある人や、自社も登録を目指そうと思っている人はチェックすれば参考になると思います。

掲載されている企業としてはなかなか身の引き締まる思いです!
当社の大きな目標は3つ。

1. 環境に配慮した原材料を用い、高品質な商品をつくる

2. 会社の経済活動を通じて、地域社会に貢献する

3. 環境への影響を考慮し、3Rを推進する

それぞれの目標に対しては、商品点数の増加や売り上げの増加、資源の節約など具体的な数値目標もついています。
SDGsウォッシュ(※)にならないよう意識して取り組んでいきたいです。

※実態以上にSDGsに取り組んでいるように見せかけること
こうちSDGsのシンボルマーク

2021年11月08日

「卵かけご飯専用極上宗田節」の脱酸素剤変更

「卵かけご飯専用極上宗田節」の脱酸素剤の変更のお知らせです。

脱酸素剤の新旧比較

本日11/8製造(来年5/8賞味期限)より、脱酸素剤を変更いたしました。
これまで使用していた超コンパクト型の脱酸素剤が製造終了となったため、コンパクト型の脱酸素剤へ変更したものです。


11/4製造(来年5/4賞味期限)までは下の写真のように、容器上部のへりに2つかける形で入れておりました。

これまでの脱酸素剤使用商品


11/8製造(来年5/8賞味期限)より、容器最下部に2つ入れる形となります。

これからの脱酸素剤使用商品

作業手順も見直しを行い、これまで通り美味しい商品をお届けできるよう努めますので、今後ともよろしくお願いいたします。
posted by 四代目 at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 新谷商店の商品

2021年10月24日

だしの科学〜だしの濁り〜

“だしが濁る”という表現を聞いたことがあるでしょうか?
雰囲気的にあまり良い意味ではないと思った方、その通りです。それどころか節屋にとってはかなり耳の痛い話です。価格交渉のときに「だしが濁るんだよね〜」と言われ、希望価格で売れなかったという経験はどの節屋もしていることでしょう。
前回のブログのように和食は引き算の料理、余分なものは嫌われます。だしの濁りとは、味的にも見た目的にもその余分なものに他ならないと言えます。
今回のだしの科学ではこの「だしの濁り」の発生のメカニズムから抑制方法まで論文を読んで解明していきます。

だしの濁りの原因は、ずばり脂質です。これまでも原魚に脂が多いと良い宗田節ができないとか、脂の少ない時期の寒目近が良い宗田節になると言ってきた意味はここにあります。
ただこの論文によると、「だしの濁りがある=だし中の脂肪含量が多い」という実験結果に対し、「節の脂肪含量が多い≒だしが濁る」となるようです。
これはさらに詳しく濁りの原因を探る必要がありそうです!

百聞は一見に如かず。
だしの濁りの原因物質を図示しました。(論文中の写真の模写です)

脂肪球が遊離する様子

原因物質はずばりオレンジの球(分かりやすく着色しています)
その名も「脂肪球」!
図は脂肪含量の多い宗田節を電子顕微鏡で見たものですが、だしをとった後はこの脂肪球が減少し、だしの中に移行し濁るのが分かりました。

「節の脂肪含量が多い≒だしが濁る」となる理由は、節の筋繊維に付いている脂肪球がだしに移行する割合に差があるためで、移行率は1.2〜3.5%と低いうえに節によっては5〜20倍も移行率に差が見られました。
※原魚の鮮度が悪かったり、煮熟や焙乾が不十分だと移行率が高くなるとも言われているようです。この移行率が低い節をつくるのが節屋の腕の見せ所でしょうか。

これでだしが濁るメカニズムは解明できました。続く濁りの抑制方法とは?

実はこの濁りの抑制方法はみなさんご存じです。
ポイントは2つ。
@長時間だしを抽出しない
Aダシパックや濾し袋を使用する

それぞれの解説としては、
@だしの抽出時間と成分の関係を調べたところ、3〜5分ほどでうまみが出て後は一定であるのに対し、脂肪量(濁り)は時間がたつほど大きくなるため。
Aダシパックや濾し袋を使用することで、削り節の動きが抑えられ脂肪球がだしに移行することが減り、だしの濁りが抑制される

もちろん削り節の形状や用途によってだしの取り方は変わることと、ダシパックの繊維が脂肪球を取り除いているのではないということに注意です。
※ダシパック等の網目より脂肪球の方が小さいため通過します。網目(50〜100μm )>脂肪球(1〜30μm )

今回は2つの論文をまとめたので少し長くなりましたが、興味のある方は原文を読んでみてください。

「節によるだし汁の濁りの生成と原因成分:山澤正勝著(2010)」
「だし調製条件によるだし汁の濁りの生成とその抑制:山澤正勝著(2012)」
posted by 四代目 at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | マニアックな話

2021年09月24日

だしの科学〜和食を支えるだしの魅力〜

新シリーズ「だしの科学」と題してネットで閲覧できる論文をもとに、だしや節に関して科学的に迫っていきたいと思います。
閲覧できる論文は宗田節に関するものは非常に少なく鰹節が主ですが、科学的な部分では鰹節と宗田節は似通っている部分も多いため、同様として扱うこととします。
参考にした論文はタイトルと著者を記しますので、興味がある方はぜひ検索して一読してみてください。

前置きが長くなりましたが今回は、「和食を支えるだしの魅力:近藤高史著」を参考に、だしと節に迫ります。

日本と海外でのだしの素材は全く異なり、日本では昆布や節・シイタケなど乾燥素材を使うのに対し、海外では生の肉や魚・野菜を使用します。
乾燥素材を用いることにより短時間で成分を引き出し、低カロリー・低脂質といった特徴を持ちながら旨味成分は海外にひけをとらないものとなります。

よく和食は引き算の料理と言われるように、丁寧な下処理で余分なものを引き、だしによって野菜や魚介類などの具材の持ち味を引き出すことを本質としています。

だしの構成要素は「うま味+香り+その他」であり、「昆布のグルタミン酸」と「節や煮干しのイノシン酸・干しシイタケのグアニル酸」を合わせることで、それぞれ単独で使うよりはるかにうま味が増す「うま味の相乗効果」が知られています。
うま味の相乗効果
こういった特徴から和食は世界的に見ても「おいしくて健康」な料理であり、近年の和食ブームの要因となっています。

さらにかつおだしの機能性に焦点をあててみると、肉体・精神問わず様々な疲労改善効果が示されています。これは(ソウダガツオも含め)カツオが、通常の魚と異なりエラ呼吸できず浮袋もないためずっと泳ぎ続ける疲れ知らずの魚であることによります。

さらにはラットの行動観察から繰り返し摂取することで抗不安作用が認められ、ヒトの実験結果から胃の運動が整い満腹感を促進することも示されています。

総括すると、日本の食文化は世界に誇れる素晴らしい食文化であり、健康的で風味が良く、飽きずに毎日継続して摂取でき、またそうすることでより健康的になるということが明らかにされつつあるようです。

「だしの科学」では今後もだしや節に関しての論文を読んで勉強していきます。
ネット上では他にも様々な分野の論文が閲覧できますので、皆さんも自分の仕事に関することや趣味など興味のある分野の論文を読んでも面白いかもしれません。

※転載する場合などは著作権に配慮してください、当ブログでは直リンクや図などの転載は控えます。
posted by 四代目 at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | マニアックな話

2021年08月24日

プライムトーク出演

FM高知で毎週金曜日11:30から放送している〜高知の明日を担う企業のニューリーダーたちをゲストに迎えるトーク番組〜「プライムトーク」の収録に行ってきました。

実はこの番組、同じ清水で当社とも関係の深い、「18℃デザイン」浜崎さん、「ウェルカムジョン万カンパニー」田中さん、「スーパーストアーみやむら」宮村さんも過去に出演しており、その縁もあって出演の運びとなりました。

収録場所のスタジオはFMらしく、アーティストさん達のサイン入りポスターやミリオンヒット記念の楯がびっしり!
口下手な私を心配して出演が決まってからは妻の厳しい指導!?を受けながら収録に臨みましたが、間近で聞くプロのアナウンサーさんの声は透き通り方が段違い!!

ラジオ出演もスタジオでの収録も初めてで、しっかりした打ち合わせがあっても「はい、本番で〜す!」の後の静寂が緊張感を誘ってきます。
9/3と9/10放送の2日分の収録をしましたが、聴いていたいつものプライムトークの感じになったかな?と思ったのはほぼ終わり頃。
進行役のお二人に助けられながらも、後は編集の矢野さんの腕に頼るのみです。

聴いてみたいような聴きたくないような、聴いて欲しいような欲しくないような複雑な気持ちです。
とは言え昨日の収録で他のブログネタも思いつかないので、これまた複雑な気持ちで書いてます。
ラジオらしく曲のリクエストも2つあり、1つは世界的大ヒットでもう1つは局地的大ヒットなのでそちらは(特に2曲目は)ぜひ聴いて欲しいと思います。

笑みがこぼれる奇跡の瞬間
posted by 四代目 at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ・ラジオ